20140928

 

 

昨日は北海道鍼灸師会の学術講演会に参加してまいりました。

今回は二題とも産婦人科領域の講演。

今年度の講演会でいちばん楽しみにしていた日です。

一題目は、津村典利先生(市立千歳市民病院産婦人科主任医長)の「腰痛をキーワードにした婦人科疾患へのアプローチ」。

鍼灸院への来院動機で最も多いのが腰痛だと思います。

圧倒的に運動器疾患であることが多いのはもちろんですが、患者さんが女性の場合除外できないのが婦人科疾患。

昨年行ったケニアでも女性患者さんの大半が腰痛を主訴としていましたが、鼡径部痛を随伴していたり安静時痛であったりする場合にはやはり内科で一度診てもらうように伝えていました。ときにはドクターに鍼灸ブースに来てもらうことも。

奇しくも今年の総括で宮城島先生がキャンプでの産婦人科医の必要性を訴えられていたが、実感として切実に必要とされていると感じます。

津村先生によると産婦人科腰痛のキーワードは、「安静時痛」。

増悪時期は排卵時や月経前、月経中。

腹痛を伴うか否か。

そして性器出血の有無。

これらが随伴していたら婦人科疾患による腰痛の可能性があります。

また、津村先生がいまいちばん興味があるとおっしゃっていた「骨盤うっ血症候群」。

わかりやすく言えば骨盤内にできた静脈瘤に起因する諸症状といったところでしょうか。

これもエストロゲンの作用によるもののようですが、先生がこれを「瘀血」だとおっしゃっていたのが印象的でした。

だとすれば漢方や鍼灸がお役にたてる可能性が高いです。

津村先生は定期的に中医学の勉強会にも参加されているとのこと。

鍼灸や中医学に理解のあるドクターがいらっしゃるのは心強いことです。

 

二題目は、中村一徳先生(不妊鍼灸ネットワーク会長)による「婦人科鍼灸の考え方」でした。

鍼灸が不妊治療のお役に立てるということは、近年よく聞かれるようになってきました。

では、なぜ、どのように鍼灸が「効く」のか。

これを追求されているのが中村先生です。

専門的知識とエビデンスを積み重なることの重要性。

厳しい言葉の数々に圧倒される場面もありましたが、中村先生は研究者であり臨床家であるのだと強く感じました。

その二つを両立させることがどんなに困難なことであるかは推して測るべしです。

あいまいな物言いを許さない、そんな熱く深い思いが伝わってくる講演でした。

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こういった有益な講演に足を運べる機会が増え、札幌に来てから知りたい、勉強したいことが日に日に増していきます。

(そして同時にやらなければいけないことも…。)

幸せなことだなあと思います。