今日、1本のキャンセルの電話が入りました。
「生理痛が、ウソのようにないようなのです。次の治療は一度キャンセルしてもよいですか?」
先日、はじめてご来院されたAさんは中学3年生。
受験勉強で肩コリがひどく、またあいにく受験日と月経が重なりそうとのこと。
受験でのストレスのためか、ここ2~3回生理痛が強く外出もままならないほどだったとのことで、お母様が心配されてご連絡を下さいました。
脈、お腹、舌を診ると貧血もありそうだったので尋ねたところ、立位のときのみならず座位でもふらつくことがあるとのこと。
お腹もかたく、皮膚の緊張も強い状態で、足元は冷え切っていました。
これは、月経のたびごとにかなりつらい症状が出ていただろうと推察されました。
切診(身体に触れて診ること)では明らかに足の太陰脾経(消化器や生殖器につながる経)手の厥陰心包経(自律神経をつかさどる経)に反応が出ています。
背中を診ると、上半分は大丈夫なのですが背中の真ん中から少し下あたりに触れるたびにとてもくすぐったがります。
やはり、ちょうど脾の経穴(ツボ)の当たりです。
治療は敏感に感じる経穴の反応を取ることを中心に行いました。
治療後は背中をさすっても、まったくくすぐったがりません。
ご本人もお母様も、キツネにつままれたようなお顔をされていました。
治療の前まで、少し緊張したような表情だったAさんも治療後にはにっこり。
「とても、リラックスできました。」
その表情にほっとしたのは、私の方だったのでした。
きっと、目標に向かってひたむきに、がんばってきたのだろうなあ。
一度会っただけですけれど、Aさんの素直で丁寧な受け答えと、そしてお身体の状態に、そんな風に思いました。
そして今日お母様からいただいた冒頭のお電話。
キャンセルはキャンセルでも、こんなお電話はとてもうれしいものです。
ご予約いただいていたのが受験日の2日前だったので、今回はひとまず懸案事項(受験日の生理痛)が取り除かれた時点でキャンセルしていただいて正解だったと思います。
どうかAさんが当日、ご自身の力を十二分に発揮できますように。
江別市の端っこから、祈っています。
写真はAさんもご協力してくださった、「秋元さんのあったか手編みチャリティくつ下」!
秋元さんは札幌にひとりで暮らしているおばあちゃん。
毎年冬になる前に毛糸のくつ下を編んでくれます。
おかげでいつも、私の足元は秋元さんが編んでくれたくつ下でぽかぽか。
今回、私たちが東北で鍼灸のボランティア治療をしていると知って、せっせとたくさん編んでくれました。
足裏に布を縫い付けて、補強もしてあります。
毛糸のくつ下って、すぐに穴が開いてしまうのですよね。
これだと安心して長く使えますね。^ ^
手間暇かけて、丁寧に作られた「秋元さんのチャリティー手編みくつ下」。
なんとワンコイン、500円で販売中。
(代金はミッフィの貯金箱へ!)
材料費も手間賃も、すべて断られてしまいました…。^_^;
なので、全額東北でのボランティア鍼灸治療に使わせていただきます。
※東北での鍼灸ボランティア活動「プロジェクトさとわ」については下記のページをご参照ください。
https://www.facebook.com/projectsatowa
私も2012年6月に同プロジェクトで陸前高田市に行ってきました。
上記ページの奇跡の一本松は、そのときに撮った写真です。