こんにちは!
自分をたいせつにする女性のための【はりきゅう・アロマ日々のあわ】院長の熊坂由希子です。
さて、前回からお伝えしている妊活中の食事法。

写真は森永乳業様のサイトより。https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=85&category=muscle
まずは復習から参りましょう。
【たんぱくリッチ食】とは…
①良質なタンパク質を十分摂取する
②良質な油を取る
③糖質量を調節する
④鉄を十分摂取する
でしたね。
それでは今日は
Q.妊活中、どんな食材をどれだけ食べたら良いの? |
というところをお話していきたいと思います。
A.次の1日に8品目を意識的に取れていたらベストです💯
①肉 100〜200g
②魚 100g
③卵 2〜3個
④チーズ 60g
⑤納豆 1パック
⑥葉野菜 できるだけ多く
⑦きのこ できるだけ多く
⑧海藻 できるだけ多く
このうちたんぱくリッチ食の肝となる【良質なたんぱく源】を中心にお話していきますね。
ざっと見たらわかるように①から⑤まではオールたんぱく質です。
1日に必要なたんぱく質の目安は次のように算出します。
体重(kg)×1.0〜1.5
体重50kgの方の場合
50×1.0〜1.5=50g〜75g
ということになりますから、妊娠前でも最低限50g
できれば65gくらいはほしいところです。
ここで食品ごとの1日の摂取目安を見てみましょう。
食品名 | 1日の目安量 | たんぱく質量 |
卵 | 3個 | 20g |
肉 | 100g | 15g |
魚 | 100g | 15g |
チーズ | 120g | 25g |
納豆 | 1パック | 10g |
豆腐 | 1丁(350g) | 10g |
(宗田哲男『産科医が教える赤ちゃんのための妊婦食』アチーブメント出版、169頁より作成)
卵は必須アミノ酸を全て含み、プロテインスコアの基準値にされるほど(鶏卵のスコアを100として算出します)の完全栄養食品です。
また、表からもわかるように動物性タンパク質の方が効率よくたんぱく質を摂取できます。
ただ、植物性たんぱく質は食物繊維やビタミンが豊富ですし、インスリン感受性を高めて糖尿病を予防する作用もあるので、こちらも動物性たんぱく質と組み合わせて摂りたいところ。
そんなわけでこれらを組み合わせて65gにするとしたら…?
例)
卵2〜3個 20g
肉100g 15g
魚100g 15g
納豆1パック 10g
チーズ30g 6g
こんな感じ。
卵2〜3個って多くない!?
と思われるかもしれませんが、今は摂取するコレステロール量を制限しても血中コレステロールの値が下がるわけではないことがわかっています。(※)
健康な方はこれくらい食べても大丈夫…どころか、卵に代わる良質なたんぱく源ってなかなかありませんので、積極的に摂りたいところです。
ちなみに牛乳は1杯(200g)で6.6gのたんぱく質量なので、スライスチーズ2枚(6Pチーズ2個)分と同じくらいですね。
牛乳に関しては日本人には乳不耐性の方も多くいますので、そういった方はチーズやヨーグルトの方が適しています。
どうでしょう、ちょっと難易度高いな〜と思われましたか?
すぐには無理でも日々の買い物の時に、この8品目を意識して頭の片隅に置いておくだけでも毎日の食事は少しずつ変わってきますよ!
※2015年に「日本人の食事摂取基準」が改訂され、従来定められていたコレステロールの食事摂取基準(1日当たり男性750mg未満、女性600mg未満)が撤廃されています。これは、食事によるコレステロール摂取量と血中コレステロールの相関を示すエビデンスが十分でない、つまりコレステロール摂取量を制限しても、血中コレステロール値の下がり方に個人差が大きいことが分かったからです。(ただ、これは健康な方の目安で、すでに高LDLコレステロール血症などの診断が出ている方はこの限りではないので要注意です。)
【参考文献】
宗田哲男『産科医が教える赤ちゃんのための妊婦食』(アチーブメント出版)
ジョージ・E・チャヴァロ他『妊娠しやすい食生活 ハーバード大学調査に基づく妊娠に近づく自然な方法 』(日本経済新聞社)