先日、当院のポストに一冊のフォトブックが届きました。
送り主は鶴居村でご主人と「ウィルダネスロッジヒッコリーウィンド」を営む安藤さん。
安藤さんのもとへは釧路時代、親類や友人が遊びに来てくれるたびに訪れていました。
私にとってヒッコリーは、大切な人を連れていきたくなる、そんな場所だったのです。
実は安藤さん、先週わざわざ当院に施術を受けにいらしてくださっていたのです。
ですが、私に渡そうと鶴居から持参してくださっていたご主人のフォトブックを、宿に忘れてきてしまったとのこと。
後日丁寧なお手紙を同封してわざわざ送って下さったのでした。
届いたのはご主人である安藤誠さんの5冊目となるフォトブック「Ordinary Miracle Ⅴ2014」。
先日「ネイチャーズベストフォトグラフィージャパン2014」で準グランプリを獲得した作品、「snow white」も収められています。10月からワシントンDCのスミソニアン博物館で1年間展示されるとのこと。
この純白のタンチョウはもちろんですが、私はエゾフクロウの親子の写真に惹きこまれました。
「慈しむ」という言葉がぴったりの、表情。
動物に表情を読み取るのは、ある意味人間のエゴかもしれません。
でも、こんな瞬間を切り取られたら、愛するという感情が人間だけのものだと考えることの方が、傲慢な気がしてしまいます。
以前のフォトブックも持っていますが、誠さんの目を通して切り取られた瞬間は、まさしく奇跡としか言いようのないものばかりです。
ですが、誠さんは奇跡は私たちのすぐ隣にあるのだと、いつもおっしゃっていました。
そう、日常のなかにこそ奇跡はあるのです。
今回もそれを思い出させてくれる本当に素敵な写真集でした。
安藤誠さんのフォトブックは、現在当院の待合室に展示しています。
どうぞご自由にご覧ください。