こんにちは!
自分をたいせつにする女性のための【はりきゅう・アロマ日々のあわ】院長の熊坂由希子です。
先週末、忙しい土曜日の治療を終えてふとスマホを見るとLINEに通知が。
その日妊娠判定だったAさんからのご連絡でした。
結果は見事陽性!
この瞬間は何度体験しても本当に嬉しいものです。
おかげで機嫌よく週末を迎えることができました。
(Aさん、ありがとうございます。^^)
こういったご連絡をいただく際「先生のおかげで」と言ってくださることが多いですが、いつも「いえいえ、あなたの養生の結果ですよ」とお伝えします。
謙遜ではなく、実際その通りだからです。
もちろん鍼灸治療がお手伝いできることはあります。
ですが、妊娠体質に変えることができるのは他でもないご本人だけなのです。
さて、ではその妊娠体質に変わるために必要な生活養生のうち、今日は質問されることがとても多い「食事」について少しお話したいと思います。
Q .妊活中の食事、どんなことに気をつけたら良いですか? |
A .当院では次のようなたんぱくリッチ食をおすすめしています。
①良質なタンパク質を十分摂取する
②良質な油を取る
③糖質量を調節する
④鉄を十分摂取する
【たんぱくリッチ食】は千葉県市原市の宗田マタニティクリニック院長宗田哲男先生が提唱された栄養法です。
宗田先生は、胎児や新生児がブドウ糖(糖質の代謝で得られるエネルギー源)ではなくケトン体(脂質の代謝で得られるエネルギー源)をエネルギーとして活動していることを明らかにしたドクターです。
鶏の卵はタンパク質と脂質からできていて、糖質は1%も含まれていません。
だとすれば、新しい生命体を宿す母体となるためには、良質なタンパク質と脂質がたくさん必要とされるのは当然の道理ですよね。
そして糖質過多は肥満だけではなく、不妊の原因でもあるPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)を引き起こすことが知られるようになってきました。
(PCOSではなくても肥満だと妊娠しにくく、また生児を得られる確率も低下します。)
また意外と知られていないのが、貧血は不妊の原因の一つとなり得るということ。
鉄分が不足すると女性ホルモンの生成が滞り、ヘモグロビンの運搬に支障を来たします。
すると体内の酸素不足+ホルモンの分泌不足により子宮内膜の厚みが十分確保されにくくなります。
さらには鉄は卵細胞の成長にも必要とされるため、卵の未成熟や質の低下を招く可能性もあります。
何よりも出産や授乳で大量に血液を必要とするあなたご自身の未来のために、鉄はいくら貯蔵しておいても多すぎることはありません。
そのようなわけで当院ではタンパク質を十分とり、糖質は控えめにするたんぱくリッチ食が妊娠体質に変えるための第一歩と考えています。
次回はそれではどんな食品をどれだけ、そしてどのように取ったら良いのかをお伝えしていきますね。
【参考文献】
宗田哲男『産科医が教える赤ちゃんのための妊婦食』(アチーブメント出版)
ジョージ・E・チャヴァロ他『妊娠しやすい食生活 ハーバード大学調査に基づく妊娠に近づく自然な方法 』(日本経済新聞社)