こんにちは!
自分をたいせつにする女性のための【はりきゅう・アロマ日々のあわ】院長の熊坂由希子です。
さて、前回に引き続き「妊活と睡眠について」の2回目です。
早寝早起きが健康に良いことなんて、当たり前すぎて意識することすらないかもしれません。
ですが、それがなぜ妊活に大切なのかは意外と知られていない気がします。
睡眠は「体を休める」そして「脳を休める」ために人間が生きていくためには必要不可欠ですが、妊活とのかかわりでいうと、睡眠中は下記のホルモンが分泌される時間ということが大きく関わってきます。
①傷ついた細胞を修復する「成長ホルモン」が分泌される
②抗酸化作用を持つ「メラトニン」が分泌される
傷ついた細胞を修復する成長ホルモン
「寝る子は育つ」と言われるように、成長期の子どもがぐぐっと成長するときに必要とされる成長ホルモンですが、大人になっても分泌されています。
こちらは傷ついた細胞を修復するのに必要不可欠なホルモン。
以前は23時~2時の間に分泌されると言われていましたが、いまはこの時間帯に限らず最初の深い眠りに入った時に多く分泌されると言われています。
最適な睡眠時間は個人差がとても大きいですし、21時に眠る人は22時には分泌されているかもしれず、時間帯にはそうこだわる必要はなさそうです。
卵子の質を向上させる!?抗酸化作用を持ったメラトニン
メラトニンはもともと睡眠ホルモンと言われるように体のサーカディアンリズム(概日リズム)を整えるためのホルモンです。
朝日光を浴びて14~16時間後に分泌が高まりその作用で深部体温を下げて体を休息に適した状態にさせ、また日が明けて日光を浴びると分泌が止まります。
こういった睡眠を導く作用のほかに、メラトニンは抗酸化作用というとても大切な機能を持っています。
この作用によって細胞の新陳代謝を促したり、身体の疲れを取ってくれると考えられています。
そしてそれだけではなく、近年卵子を包む卵胞液中にもたくさん含まれていることがわかり、排卵の際の酸化ストレスから卵子を保護する作用があることがわかってきました。
東京の京野アートクリニック様ではメラトニンを投与した場合とそうでない場合とで採卵後の培養成績に差が出ることを発表されています。
(図は京野アートクリニック高輪様のホームページより)
メラトニンを内服することで胚盤胞到達率や良好胚が得られる確率が有意に高くなっていることがわかります。
メラトニンは光に当たる量によってその分泌量が左右されます。
夜遅くまでパソコンやスマホのブルーライトを浴びることはメラトニンの分泌量の低下を招き、体内時計を狂わせる原因になってしまうのですね。
また、実はメラトニンは加齢とともに分泌量が減少していきます。
高齢になってくると朝早く目覚めたり、夜中に何度も目覚めたりしてしまうのはメラトニンの分泌量が下がることが影響している可能性があります。
「質の良い睡眠」とは何か?
少し前までは、先ほども触れたように23時から2時までが睡眠のゴールデンタイムと言われていましたが、最近は必要な睡眠時間にはかなり個人差が大きいことが知られるようになってきました。
ショートスリーパー、ロングスリーパーという言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
すなわち5~6時間の睡眠で十分な方もいれば、10時間は必要だという方もいるということです。
そしてそのいずれかが悪いということではなさそうです。
だとすれば「質の良い睡眠」とは一体何なんでしょう?
一般的には
朝すっきり起きることができ、日中のパフォーマンスが最適な状態を作ることに必要な睡眠
ということになるでしょう。
そしてそれに必要な睡眠時間は個々人によるということです。
ですが妊活中に絞って言えば、上記に加え、
①傷ついた細胞を修復する「成長ホルモン」を十分に分泌させる
②抗酸化作用を持ち、卵子の質を上げることも期待できる「メラトニン」を十分に分泌させる
ことができる睡眠ということになるでしょう。
では、どうやったらこれらを十分分泌させる睡眠をとることができるのでしょうか。
次回の更新【妊活中、どうしたら質の良い睡眠が取れますか?〜質の良い睡眠を取るための4箇条その1〜】に続きます。
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